​片山真優さん

2019年7月

(保育士・幼稚園教諭​)

森の幼稚園研修レポート編

以前からとても気になっていたデンマークの森の幼稚園。こちらも休暇の時期とあり、いつもの4分の1の生徒さんの数でしたが、毎日子どもたち10名程度と先生2人というグループに入り研修をさせていただきました。

北欧デンマークの森

- 1日の流れ -

~10:30 外遊び+森に行く準備
★年齢の低い子どもたちも自分で用意を行い、先生はほとんど手伝っていませんでした。

10:30~ 森へ出発
★到着点(遊び場)が森の中に23程あり、毎日違う所に行っていました。
★森にお手洗いポイントがあり、子どもたちはためらうことなく森の中で用をたしていました。
★たくさんの箇所で随時点呼を取り、時に歌を歌ったりしていました。
★列に並んで進むわけではなく、子どもたちは自由に歩き先生は早く歩きなさい!などの声かけは一切していませんでした。
★時に
野イチゴのあるポイントがあり、発見したら子どもたちはパクパク食べていました。みんな赤い野イチゴを探すのが、とっても上手でした!
★森に入る前には、時に立ち止まり皆んなで円をつくっていました。ある日は、あえて1人ずつスラングの言葉を言い森の中では使わない約束をしていました。

11:00-11:30~ 到着点(遊び場)でランチ
★子どもたちは、自由に食べたい量を食べ、残りは遊んでる間にちょこちょこ食べていました。
★ある日は
quiet timeが設けられ、10分間静かにランチを食べる時間がありました。森の中で静かにランチを食べると、鳥のさえずりや風が木々の葉を通り抜ける音などが聞こえてきました。子どもたちの中には、リュックを枕にして寝ころびながらランチを食べる子もいました。木漏れ日が顔に当たって少し眩しそうにしながらも、とってもリラックスした表情を浮かべていました。

11:30-11:45~ 自由遊び
★子どもたちは自ら木登りをしたりハンモックに入ってリラックスをしたりと、先生の指示がなくても自主的に行動していました。
★先生方は、
ジップラインの紐やハンモックなどを手早くセッティングし子どもたちの遊び場を作っていました。
★先生方は、子どもたちを見守ったり・ジップラインの前後に立ったり・子どもたちが新しい遊びを見つけられるような行動(草を使って王冠を作る、土のペイントで木にハートを描く等)をとっていました。
★ある日は、色んな色の土と水を使ってペイントを作り、丸太や石にブラシや指を使ってペインティングをするアクティビティーが行われていました。活動への参加は自由で、先生方は子どもたちを誘うことはしていませんでした。
★子どもたちが自ら考え自ら動くということを、先生方はとても大切にされていました。
★3歳前後の子どもたちもためらうことなく
ナイフを使用し枝を削っていました。先生方は、本当に危ない時以外は手を差し伸べないようにしていました。
★お漏らしをした子がいても、先生方はほとんど手助けをせず、地面にマットを敷きあとは子どもたちが自分でお着替えができるように促していました。

14:30~ 森から園へ帰る
★森に入る時と同様に随時点呼を取っていました。
★車や自転車が通る箇所では、右を見て左を見てを2回ずつ行いみんなで横に並んで掛け声を合わせて元気に道を渡っていました。

15:00 園に到着 園庭で自由遊び

 

- ​普段の活動の進め方 -

・子どもたちは、2歳10ヶ月~6歳までの縦割りグループでした。普段は45名程の子どもたちがおり、縦割りのグループが2つある。
・週の内3日は、それぞれのグループに分かれて活動。週の内1日は、年齢別の3グループに分かれて年齢に合った活動。金曜日は、2グループで共に活動を行なっている。

- 幼稚園の特徴 -

・よほどの悪天候でない限り森に出かけ、たくさん体を動かす。

・子どもたちは、先生の手助けをほとんど借りることなく森に行く準備や活動に取り組んでいる。

・自然を生かした活動を毎日楽しみながら行い、身体能力を高めながら縦割りのクラスの中でコミュニケーションを取ることで社交性も育んでいる。

・”動”の活動だけでなく、静かにランチを食べたりハンモックで休憩をするなど”静”の時間も大切にしている。

・子どもたちの自己判断力を大切にしている。

- 私がデンマークの森の幼稚園で学んだこと・感じたこと -

子どもたちは生き生きとした表情を見せ、森での時間を楽しんでいました。先生方は、子どもたちの力を信じ尊重し、必要以上に子どもたちに声をかけず、見守ったり危険性を感じた時に駆け寄ったりしていました。おもちゃがなくても元気よく楽しく飽きることなく遊ぶ子どもたちは、遊びを見つける天才だと感じました。

 

日本の一般の園でデンマークの森の幼稚園の様な環境を作ることは難しいと思いますが、自然に触れる時間は子どもたちに安らぎを与えるだけでなく、強く逞しい身体づくりに最適なのだと感じました。毎日でなくても、定期的に自然と触れ合える時間を設けられればと思います。

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