Denmark, Copenhagen
北欧デンマーク幼稚園研修プログラム
尼木莉子さん(大学生)
2019年2月
また、私が研修した幼稚園では年齢ごとにプロジェクトを行っていて、私が担当したクラスでは「風」について学んでいました。風に関係する本の読み聞かせを先生とがしたり、扇子や紙飛行機を作って風を感じました。しかし、プロジェクト中、飽きて違う遊びをしても先生は怒りません。先生は”これをしなければいけいない“というような強制は絶対にしないと言っていました。飽きたら好きな遊びをして、少ししたらもう一度声をかけてみる、そこで少しでも風に興味を持っていたら成功です。実際に先生が、「好きな天気は何?」と聞いて、「風の日」と答えた子がいて、先生は嬉しそうでした。
一般幼稚園研修
私は3,4歳、10人ほどのクラスで研修させてもらいました。1番驚いたのは、私がデンマーク語が分からないため、言葉を使ってコミュニケーションを取ることはなかなかできませんでしたが、3,4歳の子どもたちでも自分の意志を伝えようとジェスチャーなどを使って伝わるまで諦めずがんばってくれたことでした。
日本の子どもたちでもこのような力を持っているのかもしれませんが、言葉がわからないからこそ体験できたことだと思います。
さらに一日交代で”focus children”というものがあり、2人が選ばれます。これは給食の準備をしたり、一日の最後にその日何を学んだか絵に描いて表現します。給食では糖分を取りすぎて太った子どもが増えたことがデンマークで問題となったため、一切お砂糖を使わないそうです。
最終日は”fastelavn”というフェスティバルがありました。部屋にロープで猫が描かれ、お菓子が入った樽を吊るし、それを交代で棒でたたき、潰せた人が王様となるデンマークで有名なフェスティバルだそうで、昔は本物の猫を樽に入れていたと言われているそうです。この日は子ども達も先生もみんなハロウィンのような仮装をして登園します。少しハロウィンと違うのはゾンビなどの怖い恰好はしないことだそうです。
園内も風船など飾られていて子どもたちはとても楽しそうでした。私も楽しめました。このように日本とは異なる保育を学べてとても良い経験になりました。
ホームステイ
ホストファミリーとは一緒に料理をしたり、ご飯を食べたり、テレビを見たり、音楽を聴きながらコミュニケーションを取りました。息子さんの彼女や友達、従兄弟や独立している娘さんが友達を連れて帰ってきて、毎日にぎやかでした。
デンマーク料理のレシピを教えてもらったり、おススメの観光地や行き方を教えてもらったりと会話するのもとても楽しかったです。
日本食を作って食べてもらった日もありました。ご飯を炊いて、とんかつやお浸しなどを作りました。材料を集めるのは少し大変でしたが、どれも美味しいと言って食べてくれたので嬉しかったです。
家には犬が二匹いて、朝ホストファーザー、マザーと散歩に行ったりもしました。二匹ともすぐ懐いてくれて可愛かったです。
行く前、どんなホストファミリーかちゃんとコミュニケーションを取ることができるかなど不安もありましたが、自由にしてねって言ってくれて、いろいろなことを教えてくれて、とても温かく良いファミリーでした。
観光
観光はニューハウン、カステレット要塞、クロンボー城、スウェーデンのヘルシンボリとマルメなどに行きました。
私はニューハウンが一番気に入りました。カラフルな建物が並んでいて、その前にある水に建物が映ると、とてもかわいくきれいでした。
また、周辺にはアイスクリーム屋さんやワッフル屋さん、レストランなどもたくさんあり、楽しめます。私はホストファミリーに教えてもらった"VAFFELBAGEREN"というアイスクリーム屋さんに行きましたが、様々な味がありおいしくてお勧めです!
今回の体験の総括
デンマークの保育を実際に体験して日本の保育とはぜんぜん違ったので驚くことがたくさんありました。そして本当に様々なことを学ぶことができました。
研修でも普段の生活でも強く感じたことは、良い意味で「自由」ということです。その代り自己責任は大きいように思います。例えば、飲酒やバイトを始める年齢が日本と比べるととても早いです。これは自分がどれだけお酒に強いのか自分で学んだり、早くから社会を知ることにつながるようで、そのためか私と同じ年齢でも日本人より何倍もしっかりしているように感じました。
今回のデンマーク研修では普段できない体験をたくさんできたので、将来にもつなげて行けたらと思います。